こんにちは、ボイストレーナーのKです。
このカテゴリーでは抜けのいい歌声を作るには鼻がとても重要だという話しをしてきましたが、今回はその鼻の手入れの話しをさせていただきます。
少し汚い話しになるのですが、ボイストレーナーの私でも歌を歌う時やボイストレーニングをする時は必ず、鼻をかみ、鼻を掃除し、空気の流れが良くなったのを確認してから始めます。
ここで、少しでも鼻が詰まっていると、みなさんが想像している以上に声の抜けが悪くなってしまうんですよ。
特に高音部分は大きく影響が出るので、ハイトーンボイスを出したい人は要注意です。
ボイストレーナーをやっていてよく感じるのですが、J-popやJ-Rockを自己流で練習してきた人は高音部分になると力みが入るので、鼻の空間を無意識に閉じてしまう人が多いんです。
鼻の空間が狭まると、声の抜けも悪くなりますので、必要以上に力を入れ、声帯に強いストレスを与えてしまっている人が非常に多いです。
高い声を出す時は注意してみてください。
さて、手入れの話しに戻りましょう。
常に空気の通りのいい鼻を維持するためには定期的に鼻うがいをする事をお勧めします。
私も1週間に1度ぐらいはやっています。
最初は上手くできなくて鼻がツーンとなるのですが、慣れてくるとだんだん気持ちよくなってきますよ!
(私は耳鼻科のお医者さんではないので、鼻うがいのやり方の記述は遠慮しておきます。)
後は、花粉症のシーズンには花粉症の薬をちゃんと飲む事ですね。
重度の方は効き目が薄いかもしれませんが、私もそうでしたが、自分を花粉症と認めたくないので、シーズンになると鼻水が出てくるのですが、お医者さんに行かない生徒さんも多いんですよね。
気持ちは分かりますが、軽度の場合は薬を飲んだらかなり楽になるので「怪しいな」と思った方は一度耳鼻科のお医者さんに診てもらう事をお勧めします。
(私の生徒さんには全員すすめています。)
余談ですが、耳鼻科に行った時に「蓄膿症ですね」と診断されてしまう人もいるかもしれません。
本気でプロのアーティストを目指す人は治療も検討すべきですが、趣味で歌をうたいたい人は軽度の蓄膿症ならそこまで深刻に考える必要もないと思います。
実際私も軽い蓄膿症を持っていますが、日々のトレーニングその影響を軽減できています。
(余談ではありますが、生徒さんからよく相談される内容なのでここで書かせていただきました。)
このように毎日鼻の手入れをし、普段の生活から鼻呼吸をし、鼻から息・声を通す意識する事はボイストレーニングの初歩になります。
何度もお話しするように鼻は歌をうたう上でとても重要な器官です。
「たかが鼻でしょ」
と軽んじていては、いつまでたっても歌は上達していかないのでみなさんも注意して下さい!
1982年(昭和57年生まれ)
アーティスト活動を続ける中、日本・海外流問わず様々なジャンルのボイストレーニングを習得する。
その後、日本では最大数のボイストレーナーを抱える大手ボーカルスクールの統括として働き、現場で生徒さんにボイストレーニングを教えるボイストレーナーへの指導も行う。
今まで指導してきた生徒数は300人を超える。