こんにちは、ボイストレーナーのKです。
今回のコラムのキーワードは「鼻」です。
みなさんが考えている以上に「鼻」が声に及ぼす影響は大きい物です。
「発声の基本」でも書かせていただいたのですが、人体には声が通る道という物があります。
その中でも鼻&鼻腔はみなさんが想像している以上に歌声に影響するのです。
まずは口を閉じて鼻から大量の息を吸い込んでください。
鼻の穴から喉元にかけてヒンヤリする部分がありませんか?
口だけではなく、そのヒンヤリしている部分も声の通り道になるのです。
多くの方が声を出す時に口から出ているとイメージしているのですが、実際には口と鼻、両方から出すイメージを持った方が抜けのいい声を作りやすいのです。
なので、強く美しく、抜けのいい声を作るには鼻の穴の空間をしっかり確保し、空気を流す事を意識するのも重要になるのです。
これは個人的な経験による考察なのですが、鼻の穴の空間を確保するボイストレーニングに重きを置いているボイストレーナーや教則本は少ないのではないかと思います。
なので、これを機会に鼻の穴に対する考え深め、あなたの歌声を強く美しく、抜けのいい声にするためキッカケを掴んでみてください。
ここで具体的なボイストレーニングに移る前に確認をしておきたい事があります。
まず一点目ですが、鼻から大量の息を吸うときに鼻頭が鼻の穴を塞ぐように収縮していませんか?
これでは、鼻腔の空間も収縮してしまいますので逆効果です。
少し恥ずかしいかもしれませんが、鼻腔を広げるコツを掴むまでは鼻から息を吸うときは鼻の穴を広げるよう意識をして下さい。
そして2点目なのですが、みなさんは普段から鼻呼吸を意識しているでしょうか?
若い人、年配の人を問わず現代人は鼻呼吸よりも口呼吸をしている人が多いように感じられます。
些細な事かもしれませんが、日常の癖というのは歌声に大きく影響します。
普段の生活を口呼吸で送っている人達は空気を鼻から出し入れするという能力が弱まってしまいます。
なので、普段の生活から鼻呼吸を意識していきましょう!
これは健康にもいいのでぜひやってみて下さいね♪
1982年(昭和57年生まれ)
アーティスト活動を続ける中、日本・海外流問わず様々なジャンルのボイストレーニングを習得する。
その後、日本では最大数のボイストレーナーを抱える大手ボーカルスクールの統括として働き、現場で生徒さんにボイストレーニングを教えるボイストレーナーへの指導も行う。
今まで指導してきた生徒数は300人を超える。