こんにちは、ボイストレーナーのKです。
前回から長期にわたり、「ボーカルスクールと個人のボイストレーナー習うならどっちがいい?」
というテーマでコラムを書かせていただきました。
今回はそのまとめを書かせていただきますね。
「ボーカルスクールと個人のボイストレーナー習うならどっちがいい?」という質問の答えは結局「あなたが何を求めてボイストレーニングをするのか?」これに大きく影響してきます。
そして、ボーカルスクールには
「プロ養成所の色が強いボーカルスクール」と
「趣味で音楽を楽しみたい人向けのボーカルスクール」の2つがある事を説明しました。
この2つの長所を一言で言うと、「サービス面が優れている」という点で、短所を一言で言うと「提供されるボイストレーニングに不安が残る」という点です。
プロ養成所の色が強いボーカルスクールの長所について
プロ養成所の色が強いボーカルスクールの短所について
趣味で音楽を楽しみたい人向けのボーカルスクールの長所について
趣味で音楽を楽しみたい人向けのボーカルスクールの短所について
趣味で音楽を楽しみたい人向けのボーカルスクールの短所について2
そして、個人のボイストレーナーにボイストレーニングを習う長所としては
「ボイストレーニングの知識とスキルが高い=歌が上達できる可能性が高い」
という点で、短所は
「サービス面がボーカルスクールより劣る」という点です。
個人のボイストレーナーに習う長所
個人のボイストレーナーに習う短所
以上のそれぞれの長所、短所を踏まえて、みなさんのボイストレーニングを習う動機とレベルに合わせて、私なりのお勧めを紹介させていただきますね。
あくまでもこれは私の意見なので、一意見と捉えてください。
■すでに自分の歌に自信があり、プロデビューのきっかけを掴みたい人
こういう方は「プロ養成所の色が強いボーカルスクール」がお勧めです。
できるだけ大きく、有名なレコード会社やアーティストが運営している所がいいでしょう。
でもこういう方はもうボーカルスクールに通わずに、積極的にオーディションに参加したり、アーティスト活動を広げていった方がプロデビューの近道かもしれません。
■まだ自分の歌に自信がないがプロデビューを目指している人
こういう方はまず何より、最短で自分の歌を向上させないといけないので「個人のボイストレーナー」にボイストレーニングを受けるのがお勧めです。
まだ自分の歌がプロの世界で通用するレベルに達していないのに「プロ養成所の色が強いボーカルスクール」に通っても、レッスン代が高いばかりで、ボーカルスクールが提供しるチャンスを掴める可能性も低いと思います。
お金に余裕のある方は「個人のボイストレーナー」と「プロ養成所の色が強いボーカルスクール」の両方に通うのもありかもしれません。
■趣味で音楽をやりたくて、歌の上達の速度よりも音楽ライフの満喫を重視したい人
こういう方は「趣味で音楽を楽しみたい人向けのボーカルスクール」がお勧めです。
できるだけ発表会やライブイベント・懇親会などを実施している所がいいですね。
また、歌の上達はあまり拘らない人の場合はゴスペルサークルや合唱サークルなどを選択肢に入れるのもありだと思います。
上記のようなサークルはもちろん場所にもよりますが、ボーカルスクールよりもイベントも多く、音楽仲間ができやすい環境にあります。
■歌が苦手な人
こういう方は「趣味で音楽を楽しみたい人向けのボーカルスクール」がお勧めです。
歌を最短で上達させるという面では「個人のボイストレーナー」もお勧めなのですが、レッスンの内容のレベルが高くてついていけない可能性があります。
また、「個人のボイストレーナー」はボイストレーニングに対する知識とレベルが高い分、生徒さんに要求するレベルも高くなってきますので、厳しい指導をする方も多く存在します。「どうしても歌が苦手なのを克服したいんだ!」という固い決意がある方にはお勧めかもしれません。
(ちなみに私はプロを目指している方であろうが、歌が苦手な方であろうが「歌を上達させたい!」という気持ちのある方にはそれぞれのレベルに合わせて丁寧にレッスンをさせていただいております。)
上記のような方以外で、まだそこまで固い決意がない方は「趣味で音楽を楽しみたい人向けのボーカルスクール」の方が優しくレッスンをしてくれるボイストレーナーも多いので、そこで、まずは歌に慣れ親しみ、ゆっくりと苦手意識を克服していく方が無難だと思います。
以上が「ボーカルスクールと個人のボイストレーナー習うならどっちがいい?」のまとめになります。
1000人以上の生徒さんと接してきた中で、ボイストレーニングを習いたいと思う動機を全て網羅したつもりですが、今後新しい発見がありましたら随時追加させていただきますね。
1982年(昭和57年生まれ)
アーティスト活動を続ける中、日本・海外流問わず様々なジャンルのボイストレーニングを習得する。
その後、日本では最大数のボイストレーナーを抱える大手ボーカルスクールの統括として働き、現場で生徒さんにボイストレーニングを教えるボイストレーナーへの指導も行う。
今まで指導してきた生徒数は300人を超える。