歌が上手くなる事を目的として、ボイストレーニングをするのであれば、歌が上手くなるメカニズムを知っておいた方が上達のスピードが何倍にも上がります。
下記に歌が上手くなる為の6つの要素をご紹介しておきます。
声量であったり、声の質・迫力など、あなたの歌声とプロの歌手の歌声は根本的に何かが違うと感じた事はありませんか?
その鍵はこの共鳴トレーニングを積んでいるかいないかにあります。
力まず、自然に力強い歌声を作るには体内に歌声を響かせる必要があります。
洞窟やトンネル、お風呂の中で声を出した時、いつもよりも自分の声が大きく聞こえませんか?
それは、あなたの声が外部の空間に共鳴し、音量が増大しているからなのです。
それと似たような効果をあなたの体、具体的には「口腔」、「胸」、「鼻腔」で行う方法を身につけるのです。
そうするとあなたはプロの歌手のように充分な声量・迫力があり、力強い歌声を身につける事ができるのです。
また、このボイストレーニングを積むと、力を入れずにハリのある力強い声が出るようになるので、声が枯れにくく歌に適した体作りをする事ができます。
ほとんどの方の高音が一オクターブ近く、人によってはそれ以上伸びると聞いたら信じられますか?
ボイストレーニングを受けていないほとんどの方が正しい高音の出し方を知りません。
正しい高音の出し方を知らないばかりか、自己流で高い声を出そうと練習し、変な癖や力みをつけてしまったり、声帯に深刻なダメージを与えてしまう方がいらっしゃいます。
高い声を出せるようになるにはまず、声の元を作る声帯の仕組みを知らなければなりません。
声は肺から送られてくる息で声帯を振動させる事によって作られます。
そして、低い声を出す時は声帯を短く・高い声を出す時には声帯を長くと言ったように伸縮活動を適切かつスムーズに行う必要があります。
また、適切な声帯の動かし方を知り地声・裏声を育てていく事により、チェストボイス・ヘッドボイスを獲得し、その中間的な性質を持つミックスボイスを獲得する事によってあなたの歌声は劇的に変わり今まで出なかった高音も出るようになるのです
声の高さは生まれつきで変える事ができないと考えている人もいるかもしれませんが、実力のあるボイストレーナーのボイストレーニングを受ければ1オクターブ近く高音が伸びたという人がほとんどです。
ブレス(息)は歌声の全ての基本であると言っても過言ではありません。
そもそも歌声は肺から送られてくる息で声帯を振動させて元が作られます。
そして、ブレス(息)の流れに乗って体内から外へ歌声が届けられるのです。
また、ブレス(息)の量や圧力によって声帯の動きは変わり歌声の出しやすさも大きく変わります。
なのでその根本となるブレス(息)を適切かつ自由自在に操る事ができないと歌声を安定させたり、ハリのある歌声、声量のある歌声、逆に繊細な変化を歌声に加えたりする事ができません。
ブレストレーニングと言えば「腹式呼吸」が代表的ですね。
しかし、ボイストレーナーの観点から見ると、この「腹式呼吸」を間違った解釈で自己流で練習している人が多いように思われます。
例えば、歌を上手にうたう為には腹筋を鍛えないといけいないと思っていませんか?
また、力強い声を出す為にお腹にグッと力を入れたりしていませんか?
これらは大きな誤解でそのような認識があるとむしろ歌声は出にくくなってしまうのです。
また、ヨガなどで使われる一般的な「腹式呼吸」と、歌で使う「腹式呼吸」には違いがあり、その違いをしっかり認識して練習しなければ歌が上達する事はありません。
歌で使う「腹式呼吸」を身につけ、ブレストレーニングの効果を最大限に引き出していきましょう。
正確な音程で曲を歌う。これは歌が上手いと思われる為には必須の条件になります。
ただし、このトレーニングにはちょっとしたコツがあり、そのコツを無視して練習し続けると上達のスピードが遅くなります。
そもそも、正しい音程とは、周りでなっている音と上手く調和する事を意味します。
なので、歌のメロディーをピアノなどで弾き音程を確認するだけでは不十分なのです。
また、音楽初心者の方は知らない人も多いのですが正しい音で歌う為には正しい音程の知識を身につけなければなりません。
例えば一見簡単そうにみえる「ド、レ、ミ、ファ、ソ」という音ですが、これを正確に歌うのはとても難しい事なのです。
この意味が理解できない方は正確な音程で曲を歌う事はできないのです。
歌を上達させるためのボイストレーニングの中で意外と軽視されがちのリズムトレーニング。
どんなに正確な音程で曲を歌っても、迫力のある声で歌を歌ってもリズム感がいまいちだとあなたの歌もいまいちという印象を与えます。
それはリズムを重視するR&Bやラップなどのジャンルだけではありません。
全てのジャンルの音楽はリズムを持っており、それに適したグルーブを歌で作り出していく必要があります。
以上の1番から5番までのトレーニングで歌の基礎体力を向上させた後は、仕上げとなる歌唱トレーニングに移ります。
この歌唱トレーニングは声のサウンドメイキング、ヴィブラートのかけ方から、抑揚の付け方、単語の発生の仕方、語尾の切り方など学ぶ事は多岐に分かれます。
なので、この「歌唱トレーニング」だけを切り出して練習をするボイストレーナーがいるぐらいです。
大きな括りで
ボイストレーニング→あなたの歌の基礎能力をつける。
歌唱トレーニング→基礎能力の上に様々なテクニックを付け加える
と考えてください。
以上の1番から6番までのトレーニングを適切に積んでいきはじめてあなたの歌が向上していくのです。
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1982年(昭和57年生まれ)
アーティスト活動を続ける中、日本・海外流問わず様々なジャンルのボイストレーニングを習得する。
その後、日本では最大数のボイストレーナーを抱える大手ボーカルスクールの統括として働き、現場で生徒さんにボイストレーニングを教えるボイストレーナーへの指導も行う。
今まで指導してきた生徒数は300人を超える。